粋仙会:藤井龍仙の日記

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久しぶりに気持ち良い書作

suisen-an2011-11-13

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右腕は未だしびれが取れてませんけど、
昨日の緑井教室では
新しくこられる方の対応と、
出品が佳境に入ってきた
書道芸術院展の作品制作をしました。

自宅なら材料も道具も全て揃ってるんですけど、
出先での作品制作は、
ある程度煮詰めてからでないと、
いらないものまで運ばなきゃならないわけで、
今回もある程度煮詰めて、
字面、表現方法などを確定させて、
作品制作に必要な道具を最小限にして、
臨みました。

なんで、
わざわざ出先で書くのか?ってことですけど、
龍仙の作品制作においては
「非日常」がとても重要な要素なわけで、
いつもいる場所とは環境を変えて、
書くと、最終作品は出来ないまでも、
一皮剥けるヒントは十分発見できるわけで、
わざわざ、道具を抱えて
よそで書いてます。

で、
昨日はどうかというと、
ありましたよ!!重要な落し物が!!
「垢抜ける」ことを忘れてました。

龍仙自身も、
全国書道展の審査会員になり、
作品もそこそこ認めてもらっていると、
奢(おご)っている自分の存在に
改めて気付きました。

なんで、気づいたかというと、
気持ちよく書いた
10点くらい書いた作品の中の、
とある範囲の余白が、
淡墨作品にも関わらず、
飛び抜けて白かったんですよ。

ん〜わかりにくいとは思いますけど、
白いんですよ(笑)

そんな基本的なことは、
もう自分にはレベルクリアできていると
思い込んでいた自分が
浅はかだったということですねぇ…

まだまだ上級レベルがあったということです。

自分の中に、
自分が気づかない新しい自分がいたというか、
新たな能力を見出したというか、
天狗になっていた自分に気づいたというか、

何年やっても、
こんな新しい自分に気づかされ、
それを偶然じゃなくなるまで
書き込んでいきたくなる
書道というエイリアンに、
感謝しつつも、
闘争心むき出しで挑んでます。

あ〜〜…
もしかすると、
腕のしびれがよかったのかもしれませんね(笑)

そうそう、
書道初心者の方々のために、
新しい自分に気づくためのヒントですけど、
博物館や美術館で
良いホンモノを見て
記憶することです。

偶然出来たとしても、
それに、気づけるかどうかは
大変重要で
気づけなければ
次はなかなか来てくれません。

書道を習っている方は、
それぞれの先生から色々と吸収出来るし、
気づかせてもくれますが、
そうでない人は
本物を見て記憶していくしかないですネェ…

あと、
理論から入らないことですかねぇ…
やってみてから考えても遅くはないですよ。

ちなみに、
新しいものをつくる芸術家の理論なんて、
多くの場合、
後付の屁理屈ですよ(笑)

多くのみなさんに理解してもらうためには
理論も必要なんですけど、
理論を組み立ながら、
「えぇ〜と…」と言いながら、
書作品を書いている作家は0人なわけで、
大事なのはイメージですよイメージ!!

そのイメージを
具現化するためには
技術論とか構成理論とかも
必要ですけど、
理論通りに作っても、
理論を超えることはできないわけで、
芸術家を標榜される方は、
いろんな理論をこえてナンボですよ(笑)

と、
偉そうなことを言ってますが、
実は、
自分に言い聞かせてます(苦笑)

本日の年賀状はこんな感じ