粋仙会:藤井龍仙の日記

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乾くと滲んだ外側に出る黄色いシミのようなものはナニ?

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今回のお題は
「滲んだ先の黄色(茶色)いシミ」です

今回は先に正解を書きます。
主に「膠の混ぜ物」が正体です。
紙の汚れもままありますが、
紙の経年劣化による汚れは差ほどではありません。

具体的な物質名までは分かりませんが、
墨液を薄めると、顕著に出ます。
市販の膠液でも出ます。
ただの膠では出にくいことを差し引いて考えると、
膠の中の混ぜ物と
特定しても問題なさそうです。

そもそも、
墨液は淡墨で使うようには作られていないので、
膠仕様の墨液でも
酸化防止剤、防腐剤、乳化剤、保存料、ゲル化防止剤
など、各社さまざまな添加物を含んでいます。

このシミは、
普通に見ると、しみですけど、
光にかざして透過光でみると、
なんと、他の部分より光が良く通るんです。

分かりやすく言うと
油のついた紙と同じようになるんです。
さながら、かに座のリング星雲状態です。

って、天文に興味の無い人は余計に分かりませんね
ともかく、光にかざすと、
シミの部分が光の輪っかになるんです。

ということは、
淡墨作品に
添加物のたくさん入っている墨液は
基本使えないし、
混ぜられもしないという結論です。

そういえば、
本人的には失敗のこの輪っかシミを
まるで仏さんの後光みたい!!
と例えた方がいらっしゃいました。

褒めてんだか、冷やかしてんだか、
よくわかりませんけど、
意外と気になるのは確かです。

淡墨作品の時は
横着をせず、磨りましょう(笑)
淡墨可能の表示がある墨液でも、
用心して使いましょう。

淡墨シリーズの記事はこちらから
http://d.hatena.ne.jp/suisen-an/archive?word=%2A%5B%C3%B8%CB%CF%5D