粋仙会:藤井龍仙の日記

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磨って寝かせるの?

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今回のお題は
「磨って寝かせる」です

磨って寝かせると聞いて、
「磨ったまま放置する」
「磨った墨を入れた容器を横に寝かせる」
「硯に布団をかぶせて保温する」
「磨った墨と一緒の部屋で寝る」

など、龍仙の考えすぎだといえる状況まで
想像なさった方もいらっしゃるのではないかと…
放置と布団はある意味正解ですが、
横にするのと一緒に寝るのは
放置するという点では効果がありますが、
ほぼ何の効果も無いおまじないのようなものになってます(笑)

ということで、
寝かせる=放置したまま時間を経過させる
寝かせることを熟成とか醸成とかで
表現する先生方もいらっしゃいます。

ということで、
淡墨作品の芯を作るには、
寝かせるに限ります。

ただし、
寝かせると
にじみはどんどんなくなります。

ということは、
淡墨作品を作る前段階として、
前の日より前に墨を磨って放置

続いて
制作当日は、放置した墨とは別に、
新たに墨を磨り、
制作直前に使う分量だけ混ぜる、
両方を別の容器で混ぜる
濃度を調整する

てぇことは、
墨で汚れる容器というか硯が、
3枚いるってぇことです。

時間差を利用しないといけないのと、
汚れ物が多くなるのが難点ですけど、
いい作品を目指すならこの辺の手間は
惜しまないほうがいいです。

寝かせるほうの墨は、
作り置きでも構いませんし、
むしろその方が芯は強く出ますが、
くれぐれも異臭を放たないよう
注意してください。

淡墨シリーズの記事はこちらから
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