粋仙会:藤井龍仙の日記

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絵の具を使っちゃダメ?

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今回のお題は
「絵の具」です

書道に絵の具のは邪道中の邪道と
明治の昔より言われ続けていて、
今も本能的に拒否してしまう先生は多いです。

作品の善し悪しは人様が決めることで、
作品制作者は自分の作品を常に主張し、
新しいものを取り入れていかなければならない
ことを考えると、
龍仙的には絵の具もありです。

絵の具では書道から離れるのではないか
という懸念もぬぐえないので、
龍仙の場合は淡墨に顔彩を混ぜて
出来るだけビビッドに色が出ないように
工夫しています。

ビビッドな色使いは
高校生達のパフォーマンスにおまかせして
龍仙は龍仙ナリの作品を追い求めています。

また、
このように今まで邪道とされていたことを
世に問うというのは、
とかく大いなる批判を浴びます。

古くはミレーがそうであったように、
ピカソやダリ、岡本太郎がそうであったように、
生きている間に理解されることを
望むのならやめておいたほうがいいでしょう。

お題の絵の具から
すいぶん飛躍してきましたが、
書道において墨じゃない色を使うということは、
現書壇において、
それくらいのインパクトがある
ということを忘れないことです。

ただ、もしかすると、
そんな、業界の常識は、
世間では非常識なのかもしれません。

事実、前回の書道芸術院展や
長野現代書藝展で、
顔彩を混ぜた墨を使って作品制作してみましたが、
ものめずらしさからか、好評でした。

墨色も自由に操れないやつが、
色を使うのはもってのほかと言う声が、
聞こえてきそうですが、
墨色という緻密で複雑な世界が
うまく出来ないからこそ、
色の力を借りることも許されるのではないかと、
龍仙的な結論その一です。

まぁへ理屈といわれりゃそれまでなので、
作品で世に問いかけるしかないですね…

ということで、
今回のお題の結論は
龍仙的には墨も必ず使うという
条件付でOK、
世間的にも無条件でOK、
今の書道界ではほぼNG、
です。

書道においては品格も重要な要素であることを
忘れないようにしないといけないので、
最終的には黒に戻ってくるかもしれませんが、
自己作品発展の一途上であると理解するのが適切なようです。

淡墨シリーズの記事はこちらから
http://d.hatena.ne.jp/suisen-an/archive?word=%2A%5B%C3%B8%CB%CF%5D